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香りを食べる

こんにちは、アロマ&ハーブデザイナーの羽柴史絵です。

先日、私が所属する、キッチン蒸留の「日本アロマ蒸留協会」と、銀座のイタリアンレストラン「ヤマガタサンダンデロ」のコラボイベント『芳香転換』に参加しました。

ポットで取った、芳香蒸留水〜香りのお水を、レストランのシェフがお料理に使うとどうなるか?というイベント。

ソーシャルディスタンスで、定員もいつもより少人数に設定されていたり、カトラリーが封筒に入っていたり、レストランのコロナ対策により、気持ちよくいただくことができました。

さて、食べ物には、それぞれ香りがあり、香りが味わいに大きな役割を担っているのは、皆さんも経験からご存知かと思います。(例えば、鼻が詰まっているときには、何を食べても同じような味に感じたりしませんか?)

味覚は、嗅覚と密接な関係があるのです。

食べ物そのままでも、もちろん、美味しい香りを楽しみながらいただけますが、ここに香りのお水をプラスすると・・

食べた時に、ステキなマリアージュがお口の中に広がるのです。

当日のメニューをご覧ください。

各メニューの上に【カギかっこ】に入って書かれている素材。

お料理にプラスして、この香りのお水を使っていきます。

元々美味しい全てのお料理が、香りのマジックで一味も二味も変化するのです。

好きな素材と好きな香りのペアは、もちろん美味しいのですが、香りの凄さは、ちょっぴり苦手なものにほど、本領発揮。

私が特にびっくりしたのは、2品目の【パクチー】の芳香蒸留水をかけた「きゅうり」の部分です。

私、きゅうりって、小さい頃から瓜っぽい感じが苦手な野菜なのですが、パクチーウォーターをかけたところ・・瓜くささを全く感じず、とても美味しい!

なぜか?そのメカニズムは分かりませんが、子供の頃にこの技に出会ってたら、もっと美味しく冷やし中華が食べられたのに!とちょっぴり悔しく思ったほど。

世の「きゅうりちょっと苦手さん」に教えてあげたい。特にきゅうり嫌いのお子さんに!と本気で思うマリアージュでした。

他にも、トマトの姿はないのに、しっかりトマト風味になったモツァレラチーズ。

普通だと食べない【ひのき】の香りのお水をスズキと共にいただいたのも印象的でした。
どちらも、とても深みのある驚きの味わいに変化しました。

最後は、ローズウォーターがたっぷりの女性に嬉しいデザート。

ローズウォーター、生クリームに入ってるだけではなく、スポンジケーキにもしみしみに染み込んでいて、一口食べるごとに薔薇の香りを楽しむことができました。

香りのお仕事をしていても、普段、好きな香りや、得意な蒸留に偏りがち。

時々こうしていろいな香りと食材のマリアージュを楽しむことは、新たな香りの世界を広げることにもなり、とても勉強になりました。

香りと美味しい料理のマリアージュを楽しむ会。
次回は12月に予定しています。
香りのお料理の世界、ご一緒しませんか?

日本アロマ蒸留協会HP
http://atrwater.jp/

Writing by 羽柴史絵

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